その94 雁坂嶺(かりさかれい)
標 高:2、289m
方 角:南西
距 離:70Km
位 置:
埼玉県
撮 影:群馬県太田市庁舎
 日本三大峠の一つ、雁坂峠を見守るように聳える雁坂嶺(2289メートル)がここ太田から南西70キロ秩父連山の中に望める。
  秩父と山梨県塩山とを結ぶ、古くから知られる秩父往還は、昭和初期まで繭や生活物資が行き交い、大いに賑わった。 『武州秩父郡栃本に出ツ、上下ハ八里の間人戸ナシ、険峻ニシテ…』と「甲斐国誌」にあり、明治の文豪幸田露伴は『甲州の笛吹川の上流、東山梨の釜和村という…』「雁坂越」を著わしている。峠はその後、鉄道や車の発達により衰退し国道140号線は長らく開かずの国道として道を閉ざしていた。地元の悲願の「雁坂トンネル」が貫通 したのは、つい先ごろの平成10年である。千年を超える秩父と甲斐の長い歴史の交流が途絶えたのは僅か数十年、それを不便と感じたのも目まぐるしく変わる現代社会の故なのか、山頂から峠を見下ろせば行き交った人々の思いが伝わってくる。
雁坂嶺関係
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